YTS#10時代の話である。
確か一年生の中期(冬?)あたりだったと思う。
朝の点呼を終えて駆け足訓練中に突然に足の痛みを訴えて倒れた大橋君を記憶している。
色浅黒く太い眉、そして福島弁の堂々たる東北人だった。
会津白虎隊の話を熱烈に語り、知識に乏しい私等を叱咤する熱い男だった。
結核菌が膝関節に及び炎症を起こした旨を間接的に聞いたが確かでは無い。
私は3年生の初期に中退したが、その後の情報で急逝したことを知った。
あまり交友を積まないうちでの出来事であったが、彼の朴訥な人格を思い出すたびに涙が滲んだことを記憶している。
大橋太吉君!、安らかに!!。